下痢・便秘・腹痛などの症状を伴う病気
下痢
下痢とは、便の水分量が増え、泥状や水様の便が頻繁に出る状態を指します。
主な原因
- 感染症: ウイルスや細菌による胃腸炎(ノロウイルス、ロタウイルス、サルモネラ菌など)が最も一般的です。
- 食中毒: 傷んだ食べ物や毒素を含む食べ物を摂取した際に起こります。
- 薬剤の副作用: 抗生物質や一部の降圧剤などが下痢を引き起こすことがあります。
- ストレス: 精神的なストレスが腸の動きを過敏にさせ、下痢になることがあります(過敏性腸症候群など)。
- 特定の食品: 乳製品(乳糖不耐症)、脂っこいもの、カフェイン、アルコールなどが原因となることがあります。
- 基礎疾患: 潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患、甲状腺機能亢進症などが関連している場合もあります。
こんな時は受診を
- 高熱や強い腹痛を伴う場合
- 便に血が混じる場合(血便)
- 激しい嘔吐を伴い、水分が摂れない場合
- 脱水症状(口の渇き、尿量の減少、めまいなど)が見られる場合
- 乳幼児や高齢者の方で症状が重い場合
- 市販薬で改善しない、または症状が長引く場合
便秘
便秘とは、排便が数日以上ない状態、または排便があっても量が少ない、硬い、残便感があるなど、排便が困難な状態を指します。
主な原因
- 食物繊維不足: 食物繊維は便の量を増やし、柔らかくする働きがあります。不足すると便が硬くなり、出にくくなります。
- 水分不足: 水分摂取量が少ないと便が硬くなり、排便が困難になります。
- 運動不足: 運動不足は腸の動きを鈍らせ、便秘を引き起こすことがあります。
- 排便の我慢: 排便の機会を逃し、我慢を続けると直腸の便意を感じるセンサーが鈍くなり、便秘が悪化します。
- ストレス: ストレスは自律神経のバランスを乱し、腸の動きに影響を与えることがあります。
- 薬剤の副作用: 痛み止め、抗うつ剤、風邪薬、鉄剤などが便秘を引き起こすことがあります。
- 基礎疾患: 甲状腺機能低下症、糖尿病、パーキンソン病、大腸がんなどが関連している場合もあります。
こんな時は受診を
- 急に便秘になり、お腹の張りが強い、吐き気がある場合
- 便に血が混じる場合
- 体重減少を伴う場合
- 市販薬で改善しない、または症状が長引く場合
- 排便時に強い痛みがある場合
腹痛
腹痛は、お腹のどこかに感じる痛みの総称で、様々な原因で起こります。
その性質や場所によって、疑われる病気が異なります。
主な原因
- 内臓の炎症: 胃炎、腸炎、虫垂炎(盲腸炎)、胆嚢炎、膵炎など。
- 消化不良: 食べ過ぎ、飲み過ぎ、脂っこい食事などが原因。
- 便秘・下痢: 便が溜まることによる痛みや、腸の過剰な動きによる痛み。
- ストレス: ストレスが原因で胃腸の動きが乱れ、痛みが生じることがあります(機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群など)。
- 婦人科系の病気: 生理痛、子宮内膜症、卵巣嚢腫など、女性特有の腹痛もあります。
- 尿路系の病気: 尿路結石、膀胱炎など。
- その他: 帯状疱疹、心筋梗塞(放散痛として)など、腹部以外の病気が原因となることもあります。
こんな時は受診を
- 痛みが急激に始まり、非常に強い場合
- 痛みが移動したり、広がる場合
- 発熱、吐き気、嘔吐を伴う場合
- 血便やタール便(真っ黒な便)が出る場合
- お腹が硬く張っている場合
- 意識が朦朧とする、顔色が悪いなど、全身状態が悪い場合
- 痛みが繰り返す、または慢性的に続いている場合
血便
血便とは、便に血液が混じっている状態を指します。
鮮やかな赤い血が混じる場合から、黒っぽい便(タール便)まで、出血部位によって色や状態が異なります。
主な原因
- 痔: 最も多い原因で、排便時に肛門に負担がかかることで出血します。鮮血が付着することが多いです。
- 大腸ポリープ・大腸がん: 大腸からの出血で、鮮血や暗赤色の血が混じることがあります。
- 炎症性腸疾患: 潰瘍性大腸炎やクローン病など、腸の慢性的な炎症によって出血が生じます。
- 感染性腸炎: 細菌性胃腸炎などで、下痢とともに血便が見られることがあります。
- 憩室出血: 大腸の壁にできた小さな袋(憩室)からの出血です。
- 虚血性大腸炎: 大腸への血流が悪くなることで炎症が起こり、血便が見られます。
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍: 胃や十二指腸からの出血の場合、血液が消化液と混ざって黒いタール便となります。
こんな時は受診を
- 血便の量が多い場合
- めまいや立ちくらみ、顔色の悪さなど、貧血の症状がある場合
- 発熱や激しい腹痛を伴う場合
- 黒いタール便が出た場合
- 血便が繰り返し見られる場合
- 便に混じる血の色が鮮やかでも、不安や気になる点がある場合
ご来院の際のお願い
ご来院の際は、いつから、どのような症状が、どのくらい続いているかなど、できるだけ詳しくお聞かせください。また、服用中のお薬や既往歴なども併せてお伝えいただけますと、より正確な診断に繋がります。
